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がんにおける介護保険の活用について医師が解説

 2021/01/21 医療費コラム  

こんにちは。加藤隆佑です。

がんになった時には、介護保険を利用すると、介護に負担が
減ることがあります。

そこで、がん治療における介護保険の利用の仕方について、解説いたします。

 

介護保険とは?

介護が必要になった時に、介護サービスを利用することができる制度です。

65歳以上の方であれば、原因を問わず、介護が必要になれば、介護保険を利用することができます。

40歳以上、65歳未満の場合は、特定疾患であれば、介護保険を利用することができます。

がんの場合であれば、末期状態のがんであれば、特定疾患となります。

介護保険の申請方法は?

はじめに、本人または家族が市町村に対して、要介護認定を受けるための申請をします。

申請場所は、以下のどちらかです。

  • 市役所または区役所の介護保険課
  • 地域包括センター

申請後は、判定員が調査を行います。その次に、主治医の意見書と認定調査の結果を参考に、判定を行います。その結果、要介護認定の区分が蹴ってします。

どのようなサービスが受けられる?

要介護の程度に応じて、受けられるサービスが違います。

サービスとしては、以下のようなものがあります。

1、訪問介護

ホームヘルパーが家庭を訪問し、身体介護や家事の援助を行います。

2、訪問看護

看護師かが家庭を訪問し、看護を行います。医師の指導書に準じて、看護します。

3、訪問入浴

浴槽を積んだ入浴者で家庭を訪問し、入浴の介護を行います。

4、訪問リハビリテーション

理学療法士などが家庭を訪問し、リハビリを行います。

5、通所介護(デイサービス)

日帰り介護施設で。食事のサービスやレクレーションなどを通して機能訓練を行います。

6、通所リハビリテーション

日帰り介護施設で、食事のサービスやリハビリテーションを行います。

ケアマネージャーが、患者さんや家族から、話を聞くことにより、どのようなサービスを、どのように利用するかを決定します。

さて、どのようなケアプランを作成するかは、ケアマネの力が試されるところです。

ケアマネのレベルが、利用者の介護生活のレベルになると言っても過言ではないからです。

したがって、ケアマネを、しっかり選びましょう。適切な対応をしてくれないケアマネは、ケアマネの交代を願い出る必要があります。

さて、私は、がんを克服する上で、大切なことを、メールマガジンでも配信しています。

過去には、以下のような内容を配信いたしました。

—–

こんにちは。加藤隆佑です。

がんを克服するために、体力維持は大切です。

体力があると、抗がん剤による副作用も、出にくく、なります。
よりよい治療結果に、つながります。

食事、漢方、病院での治療も大切ですが、体力維持の工夫も、大切です。体を動かすことは、毎日してくださいね。

そして、運動ができるくらいの、副作用にしてもらいましょう。同時に、漢方で、副作用を、とっていきましょう。

さて、運動に関してですが、一人でやっても、良いです。その場合は、長続きしない傾向があるのが、問題点となります。

なるべく、誰かと一緒にやりましょう。運動を継続することが、できるようになります。

例えば、カープスのようなところに、入るのも、効果的です。

もしくは、病院でリハビリを、してもらってもよいです。

たとえば、病院に入院中であれば、リハビリをしてもらえるように、主治医にお願いしましょう。

ただし、外来では、がんのリハビリをしている病院は、ほとんどないことが、問題点として、挙げられます。

その問題の解決策として、介護保険を利用するのは、1つの手です。年齢制限があり、原則として65歳以上になってきます。

「介護認定の手続き(同時にケアマネジャー選定)→利用できるリハビリを、用いる」という作戦です。

介護認定というと、言葉の響きがよくないかもしれませんが、目的は
「公的支援(保険)をうけつつ、リハビリを利用する」ということです。

通いのリハビリにも、いろいろありますが、「短時間型の通所リハビリ」
もしくは、「機能訓練特化型」が良いです。

今日のまとめです。

他人のサポートをかりて、運動をすることが、より効果がでます。

体を動かして、体力を維持するのは、上記にあるようなサービスを利用する
ことも、考えてみて下さいね。

利用できるサービスは、社会情勢に応じて、変化しますので、実際に利用することを考えるならば、ケアマネージャーに、ご相談ください。

そして、体力をアップさせていきましょう。

—–

ここまでが、メールマガジンの引用となります。

がんを克服するためには、体力がとても大切ですので、そのためにも、運動は取り入れていきましょう。

そして、運動以外にも、がんを乗り越えるために、知って欲しいことがあります。

がんを克服していくために必要なことは、こちらで学ぶことができます。

執筆医師:加藤隆佑


癌治療認定医
内科学会認定医
消化器病学会専門医・指導医
消化器内視鏡学会専門医
肝臓専門医・指導医
札幌禎心会病院がん化学療法センター長

(2021年9月までは、小樽協会病院消化器内科に所属)

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門としつつ、がん全般についてアドバイスをしています。

緑書房より「抗がん剤治療を受けるときに読む本」「大腸がんと告知されたときに読む本」「がんと向き合うために大切なこと」を出版。

加藤隆佑医師の論文

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