病と向き合う時の孤独との上手な付き合い方について解説します

こんにちは。がん治療専門医の加藤隆佑です。

がんと向き合う日々、あるいは家族を支える介護の時間は、これまで当たり前だった社会的な役割や人間関係から、あなたを一時的に切り離してしまいます。

「自分だけが取り残されたような孤独感」に襲われることを、多くの患者さんから教えていただきました。

孤独を好む人は多くありません。しかし、私たちが孤独を恐れる本当の理由は、「自分自身と向き合うこと」への不安にあるのかもしれません。

誰かの視線、世間の期待、他人との比較……。そんな「群れ」の中にいる間は、本当の自分を見つめずに済みます。

けれど、ひとりで静かに過ごす時間は、これまでの人生で後回しにしてきた「自分の本音」と対話するための、かけがえのない時間でもあるのです。

私は最近になって、そういう考え方があることを知りました。

孤独の先で見つかる4つのこと

・心の雑音が消えることがある

周囲の評価や世間体に振り回されず、心が凪の状態になることがあります。

・直感が戻ることがある

外側の声が静まることで、「自分が本当に大切にしたいこと」が見えてくることが
あります。

・後悔が減ることがある

他人のために自分を犠牲にする「演技」をやめることで、納得のいく生き方を選べるようになることがあります。

・死への不安が和らぐことがある

生と死をより大きな自然の流れとして捉えられるようになることがあるからです。

孤独は、「本当に求めていた平和と幸福」を見つけるための、大切な時間にもなるようです。

病と向き合う時には、孤独感も感じることが多いです。

孤独と聞くと悲観的な気持ちになる方も多いのですが、孤独がもたらすメリットがあることも知って欲しくてこの記事を書かせて
いただきました。

そして、こういう時こそ、どなたか話を聞いてくれる人がいることが、孤独の中で、自分の求めていた平和と幸福を見つけるスピードを早くしてくれるはずです。

そのことについては、こちらで詳しく解説しています。

話は変わりますが、2026年の年始めに届いた、治療の選択肢を広げる重要なニュースを5つピックアップしてご紹介します。

1.乳がん:HER2陽性乳がんへの「新たな3剤併用」という選択肢

薬名:ツカイザ

これまで、いくつかの化学療法を受けてきた「HER2陽性」の乳がんに新しい選択肢が加わりました。

このお薬は、がん細胞の増殖スイッチをピンポイントで抑える「飲み薬」です。

海外ではすでに50カ国以上で使われており、日本でもようやく使えるようになりました。

2.頭頸部がん:手術の「前後」を免疫の力で治療効果をアップ

薬名:キイトルーダ

顔の周りや喉などの頭頸部領域のがんにおいて、「手術の前」にこの免疫チェックポイント阻害薬を使い、さらに「手術の後」にも継続して使うという新しい治療法が認められました。

手術の前に免疫を活性化させ、術後も再発を防ぐための「二段構え」の守りです。非常に期待度の高い治療です。

3.卵巣がん:希少なタイプ(低異型度)への治療薬

薬名:メキニスト

卵巣がんの中でも、比較的進行がゆっくりですが治療が難しいとされる「低異型度漿液性(ていいけいどしょうえきせい)卵巣がん」に対してメキニストという薬が使えるようになります 。

海外のガイドラインでも推奨されていた治療法が、日本でもようやく正式に使えるようになりました。

4、上咽頭がん

薬剤名:ゲムシタビン

鼻の奥の突き当たり、喉との境目にできる上咽頭がんにおいて、今回、海外で高い治療成績が報告されている「ゲムシタビンとシスプラチンの併用」や「ゲムシタビン単独療法」が、公知申請によってついに保険診療で認められました。

世界的に推奨されている「標準治療」が、日本の病院でも正式に、そしてスムーズに受けられるようになったことは、非常に心強いニュースです。

再発や遠隔転移がある場合でも、より強力で確かな選択肢が一つ増えたことになります。

春の足音が聞こえる時期になってきました。風邪をひかないようにお過ごしくださいね。