こんにちは。加藤隆佑です。
がんの治療や療養生活は、心身に大きな負担がかかります。
治療の効果を高めるためにも、心を穏やかに保つことや、緊張を和らげる時間はとても大切です。
温泉は病気そのものを治すわけではありませんが、体を温め、気持ちを落ち着ける効果が期待できます。
その中でおすすめの温泉として今回ご紹介するのが、青森県青森市の山あいにたたずむ「酸ヶ湯温泉(すかゆおんせん)」です。
白濁した湯と独特の香り
酸ヶ湯温泉は、硫黄を含む乳白色の湯が特徴です。
源泉は酸性度が高く、肌に少しピリッと感じることもありますが、この独特の湯ざわりと香りが、心と体をほぐしてくれます。
温泉好きの間では「千人風呂」と呼ばれる広々とした浴場でも知られています。
泉質は、酸性硫黄泉(含石膏、酸性硫化水素泉)(緊張低張性温泉)です。
以下に適応があるとされています。
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、慢性消化器病、痔疾、冷え性、
病後回復期、疲労回復、きりきず、やけど、慢性皮膚病、動脈硬化症、虚弱児童、
慢性婦人病、糖尿病、高血圧症
温泉療養の一般的禁忌症における悪性腫瘍とは?
環境省や日本温泉協会が示す「温泉利用の一般的禁忌症」には、「活動性の結核」「進行中の悪性腫瘍」 などが含まれています。
これは、温泉が「がんを悪化させる」ことを直接意味しているわけではなく、体温上昇や循環動態の変化が、病状の不安定な患者さんに負担をかける可能性があるという安全面からの配慮です。
したがって、体調が問題なければ、入っても問題はないでしょう。
標高約900メートル、自然に抱かれた環境
八甲田山系の標高約900メートルに位置し、周囲はブナ林に囲まれています。
四季折々の景色が美しく、春から夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、一年を通じて自然の変化を楽しめます。
特に冬の酸ヶ湯は豪雪地帯として有名で、雪の回廊のような景色は圧巻です。
滞在中の過ごし方
入浴は1回で長湯をするより、数回に分けて短めに入るほうが体への負担が少なくなります。
浴後はしっかりと水分をとり、体を休めましょう。
温泉街には地元の食材を使った食事や、周辺散策コースもありますので、体調に合わせて楽しむことができます。
ご利用の際の注意
温泉はあくまでリラクゼーションや気分転換のためのものであり、治療の代わりにはなりません。
治療中や体調に不安のある方は、主治医に相談のうえご利用ください。
硫黄泉は金属を腐食させやすいため、アクセサリー類は外してから入浴しましょう。