漢方薬は、安全ではないし、効果がないと言われました。本当ですか?

こんにちは。がん治療専門医の加藤隆佑と申します。

札幌の総合病院でがん治療を専門にしている医師です。

本日の本題に入らせてもらえればと思います。

漢方には、がんを抑える力があります。

抗がん剤の副作用を減らす力もあります。

論文などでも、そのようなことは、検証されて、証明されてきています。

しかし、いまだに、一部の医師は、漢方を用いることに反対していますが、最近は、そのような医師は減りつつあります。

特に、抗がん剤の副作用を減らすことに関しては、多くの人医師に支持されつつあります。

ただ、漢方そのものによる、がんを減らす力に関しては、懐疑的な方が多いのが現状です。

今回は、漢方の効果を示した論文を、いくつかご紹介していきます。

副作用を減らすだけでなく、生存期間を伸ばすことにも役立つことがわかるはずです。

論文1

例えば、マイケル・マカラック氏は、進行性非小細胞肺がんに対するハトムギ由来漢方薬を、プラチナ製剤による化学療法と併用した際の効果を検証しました。

結論として、ハトムギを主成分とする漢方薬は、化学療法との併用により白金系化学療法の有効性を高める可能性があると結論づけています。

論文2

ガン・シ氏は、乳癌における化学療法と漢方薬の併用に関する論文を出しています。

結論として、乳癌の治療において、漢方と化学療法を併用することは,化学療法単独に比べ,治癒率や、化学療法後の胃腸副作用の発生率の面で、明らかに優れていることが確認されています。

論文3

ジアニ・ヤン氏は、非小細胞肺がんにおける漢方薬と化学療法の併用効果に対しての論文を出しました。

化学療法に漢方を併用することで、臨床効果およびKPSスコアが向上し、患者の生活の質の改善や、化学療法剤による副作用の軽減が期待できると結論づけています。

論文4

シュエン・リウ氏は、ステージ4の胃がんに対して、漢方を併用することのメリットを検証した論文を発表しています。

結論として、この研究により、化学療法に併用した漢方により、ステージ IV の胃がん患者の全生存期間を延長し、生存率と生活の質を改善する可能性があることが示されています。

論文5

次は、日本で発表された論文です。

小倉俊明氏は、閉経前の乳がんに対して、手術と化学療法を行うと、更年期障害を発生しますが、女神散という漢方で、更年期障害を軽減できたという報告をしていますす

つまり、漢方により副作用を軽減できたという内容になります。

論文6

Q・ワン氏は、進行性非小細胞肺癌に対する化学療法後の維持療法として漢方薬の有効性を報告しています。

(A)全生存期間。(B)無増悪生存期間。(C)1年生存率。(D) 2年生存率は、漢方を併用することにより、延長していました。

漢方を併用することにより、化学療法後のがんの増悪を抑えることに有効であったと結論づけています。

論文7

竹川 佳宏氏による漢方により生存期間を延長することができるかを、子宮頸がんで検証した日本の論文もあります。

以下は漢方を併用したグループとそうでないグループの生存曲線を示していますが、

解析した結果、漢方を併用した方が、生存期間は延長できています。

論文8

ジアミン・ウー氏は、漢方製剤の併用療法は、化学療法の効果を改善する可能性があるかを検証しました。

そして、化学療法と併用する漢方製剤は、化学療法単独よりも客観的奏効率や病勢コントロール率を向上させる可能性があると結論づけています。

最後に、私の論文です.

漢方薬の併用が、がんの抑制と抗がん剤副作用の軽減に貢献した3例です。

この論文では、以下のことを説明しています。

漢方を単に併用するだけではだめで、それなりの量の漢方を投与しないといけない。

がんの治療中は、漢方を併用することのメリットは、とてもあります。

漢方を取り入れて、がんと闘うとよいですよ。

 

引用

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