抗がん剤によって、酔ってしまうという副作用を医師が解説

こんにちは。外園正光と申します。がん治療を専門に総合病院で勤務しています。

抗がん剤によって酔ってしまうことがあることをご存知でしょうか?

パクリタキセル、ドセタキセル、ワンタキソテールという抗がん剤には、エタノールが含まれています。

その結果、酔ってしまうことがあるのです。。

タキソテール:ビール25mlに匹敵するエタノール
ワンタキソテール:ビール56mlに匹敵するエタノール
パクリタキセル:ビール166mlに匹敵するエタノール

ビール166mlですと結構な量ですよね。私はこのくらいで顔は赤くなります。

従って、アルコールに過敏症の方は、これらの薬は使えませんし、車の運転もできないでしょう。

この3種類と似た薬剤で、アブラキサンという薬剤があります。

こちらには、エタノールが添加されていませんので、アルコールがダメな方は、アブラキサンに変更してもらうと良いです。

また、ドセタキセルに関しては、ブドウ糖で溶かすこともできますので、そうすれば、「酔う」ことは防げます。

もしこの症状に困られたら、主治医に相談してくださいね。