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自分でコントロールできることを目標にして治療をうけていくとよいです。

 2024/08/22 心のケア  

こんにちは。がん治療専門医の加藤隆佑です。

 

がんになってしまったら、健康的な生活はできないと思われている方は多いです。

 

「抗がん剤を受けた生活なんて、健康から程遠いですよね。」と言われる患者さんもいました。

 

しかし、そんなことはないですよ。 抗がん剤治療を受けながらも

「がんと診断される前よりも、健康的な生活を送ることができています」 

と言われる方も、いらっしゃいます。

 

たとえば、

 

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治療のおかげで体調もとても良くなり、仕事復帰もできました。仕事ができるようになると、経済的な不安も無くなったし、体調も本当に良くなったし、ここで治療を受けて良かったです。

 

(大腸がん再発で抗がん剤治療中、60歳代男性)

 

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こないだも家族で沖縄に行ってきました。とても楽しかったです。

 

今度は、1ヶ月くらい滞在予定です。旅行の前に抗がん剤を受けるようなスケジュールでお願いします。

 

・・・・・

 

その人だけが特別じゃないのかと思われるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。そのような生活を手に入れられた方はたくさんいらっしゃいます。

 

みなさん、抗がん剤治療を受けつつ「健康的な生活」をおくるために意識的に実践をされていた方達です。

 

そのことを知っていただくために、健康的な生活というのは、何なのかとご説明しますと、

 

・バランスの取れた食事

・定期的な運動

・十分な睡眠 ・ストレス管理

・心地よい社会的なつながり

 

と一般的には考えられています。

 

しかし、病院ではこれらのことを簡単には説明はしますが、重点的に説明をすることはありません。あくまで、治療についての指導のみになっていることがほとんどです。

 

なぜなら、これらの実践がどれだけがん克服に影響を及ぼすのかということをよく知らない医師のほうが多いからです。

 

このことをもう少し深く考えてみると、病院の治療を受けていたからといって、健康的な治療を送れるようになる訳ではないと言えることにも気づくはずです。

 

先ほどご紹介した方も、病院の治療だけでなく、これらを意識して取り組まれた結果、沖縄に旅行に行かれたりしました。

 

ですので、あなたも病院の治療をうまく活かしつつ、その上で健康的な生活になるようにしてほしいです。

 

がんが無くなるかどうかは、不確定なところはありますが、 日々の生活が、健康的な生活になるかどうかは、ご自身でコントロールできることです。

 

ご自身でコントロールできることを1番目の目標にしてやっていくことが、がんの克服の一番の近道のはずです。

 

健康的な生活を目標にしていくと、がんもいつの間にか消えていた。

 

そんなイメージを持ってライフスタイルを構築してほしいです。

 

健康的な生活をできるようにするためには、こちらの記事も参考になります。

 

執筆医師:加藤隆佑


癌治療認定医
内科学会認定医
消化器病学会専門医・指導医
消化器内視鏡学会専門医
肝臓専門医・指導医
札幌禎心会病院がん化学療法センター長

(2021年9月までは、小樽協会病院消化器内科に所属)

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門としつつ、がん全般についてアドバイスをしています。

緑書房より「抗がん剤治療を受けるときに読む本」「大腸がんと告知されたときに読む本」「がんと向き合うために大切なこと」を出版。

加藤隆佑医師の論文

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