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余命告知はあたらない!

 2021/01/20 心のケア  

こんにちは、加藤隆佑です。

さっそく本題に入ります。

「余命は半年から長くても2年くらいくらいという余命宣告をされた。それをどのように受け止めてよいか悩んでいる」という相談がありました。

それと似た悩みを持たれている方は多いです。今日は、そのことについて、考えてみます。

1970年代であれば、手術できないような大腸がんであれば、半年くらいしか生きることができないケースが多かったようです。

現在は、抗がん剤治療が飛躍的に発達して、かなり長生きできるようになりました。

抗がん剤治療がよく効く場合には、さらにラジオ波焼却術、定位放射線照射(放射線治療の一種)、外科的切除を併用できることもあります。

そうすることにより、最終的には完治にもっていけることもあります。

抗がん剤治療などの発達により余命を推測することはとても難しくなり、余命をお話することができなくなったのです。

また、もっとも進んだ段階であるstageⅣの方の生存曲線というのもあり、そのデータを、患者さんが希望されれば、お話することもできます。

しかしstageⅣといっても病気の広がりや個人の状態に差があります。

肝臓だけに転移している方。
肝臓と肺に転移している方。
肝臓に転移しているけど、もともと寝たきりに近い方
肝臓に転移しているけど、活動的に生活している方

いろんな人をひっくるめたデータなので、それを一個人にあてはめて考えるのは難しいのです。

また、どのような食事をとるかも、生存期間に影響を与えることも分かっています。

このように、いろんなことが、生存期間に影響を与えるので、生存期間を予想することは、至難の業なのです。

以上のことを踏まえると、余命宣告を気にしすぎる必要はありません。

そうかといって、がんに対して楽観的に向かいすぎるのも問題があります。

がんに負けないためにも、すべきことはしないといけません。

恐怖しすぎる必要はありませんが、油断はしないようにということです。

執筆医師:加藤隆佑


癌治療認定医
内科学会認定医
消化器病学会専門医
消化器内視鏡学会専門医
肝臓専門医
小樽協会病院の消化器内科主任医長

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門としつつ、がん全般についてアドバイスをしています。

がんの漢方外来も、運営

緑書房より「抗がん剤治療を受けるときに読む本」と、「大腸がんと告知されたときに読む本」を出版。

加藤隆佑医師の論文

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