標準治療をやり尽くした大腸がんの治療法について医師が解説

こんにちは。加藤隆佑です。
札幌の総合病院で腫瘍内科医として勤務している医師です。
本日は、標準治療をやり尽くした大腸がんの治療法について解説いたします。
抗EGFR薬を投与できないかを再検討する
大腸がんと診断されたときに、RAS遺伝子が変異があって、アービタックス・ベクティビックスといった抗EGFR薬が使えない方であっても、がん治療中に、RAS遺伝子変異が消失することがあります。
そのようなことが起きる割合は2から3割と言われています。
したがって、もう一度、RAS遺伝子の変異を調べてもらうと良いです。
Onco beamという検査です。採血で調べることができます。
その検査で、RAS遺伝子変異がなければ、アービタックス・ベクティビックスといった抗EGFR薬を使うことができます。
過去に抗EGFR薬による治療をうけて途中から効かなくなった方で、最後に治療をうけてから1年以上たっている方であれば、抗EGFR薬を再び投与するで、抗EGFR薬の治療効果がでることもあります。
そのような場合も、Onco beamという採血で、もう一度、RAS遺伝子の変異の有無を調べてもらう必要があります。
注意点として、肺転移しかない場合ですと、Onco beamによる正確な検査結果がでないことがあります。
抗がん剤が非常に効いているタイミングで、この検査をした場合も、正確な検査結果がでないことがあります。
したがって、がんが悪化しているタイミングで、この検査をすることが大事です。
それ以外にも、大腸がんの西洋医療をやり尽くしてしまったときの検討すべき価値のある治療があります。
私も非常に愛用している治療で、副作用がほとんどなく、約8割の方に効果が期待できる治療法はこちらです。