身近な人ががんになった時に役立つ知識76_内野三菜子(著)
こんにちは。加藤隆佑です。
がん治療を専門に、総合病院で勤務しています。
本日は、私が読んだ書籍の中で、オススメの1冊をご紹介いたいます。
現役の国立病院の医師で、放射線治療を専門にされている内野三菜子先生が書かれた「身近な人ががんになった時に役立つ知識76」です。
この本を1冊読むことにより、がんのこと、治療のこと、治療を受ける際に利用したい制度などがわかるようになります。
経済的なサポートをしてくれる制度、がんの治療法が、病院の選び方などが、書いてあります。
とくに、医療費のサポートの説明は、他の書籍よりもわかりやすいです。
がんと診断されてまもなくの方、身近にがんの人がいるときには、是非読んで欲しいです。
何個か引用します。
がん専門病院は、がんの治療と研究に特化しているために、他の疾患がある場合には、連携が取れないケースもあります。
「糖尿病の持病がある」「人工透析を受けている」さらに「最近になって心臓や大動脈に大きな手術を受けた」、といった場合には、総合病院の方が安心ということも少なくありません。
70歳以上の患者さんが世帯の中にいたら、高額療養費を申請すれば、「世帯」で、どんなに高額な医療費になっても自己負担は4万4400円になる。
40〜64歳でも、がんによって介護状態と認定されたら、介護保険が使える。
平易な言葉で書いてあるので、とても読みやすいです。
インターネットで断片的な情報を探すだけでは、情報収集としては限界があるでしょう。そのような時にも、この本を読むと、より有効に知識を活かせます。
以下のような目次になっています。
第1章:「がん」と診断された時に読む!がんの基礎知識
第2章:後悔しない病院選び
第3章:正しく知っておきたい!検査と治療の基本
第4章:がんの治療にはお金がかかる?知っていれば安心できる治療費と保険
第5章:がんで困った時に使える公的保障あれこれ
第6章:退院後の採決で気をつけておきたいこと
第7章:がんになっても働くために知っておきたいこと
第8章:終末期の過ごし方
1家に1冊、置いとく価値がある良書です。