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がんはポン!

 2021/01/19 心のケア  

こんにちは。加藤隆佑です。

私はがん治療を行っていて、ずっと気になっていたことがあります。がんと言う言葉です。悪いイメージがたっぷりです。

痛い

死ぬかもしれない

苦しい

がんと告知されたとします。多くの人ははじめは強いショックをうけます。時間がたつにつれて、少しずつその事実を受け止めることができるようになります。

しかし 、テレビ 、雑誌、医師、インターネット などで、その言葉を見たり聞いたりすると、いい気持ちはしません。音の響きが悪いです。

いままでの長い生活の中で「がん」という言葉にしみ込んだ悪いイメージが、脳裏をかすめるからです。

かすめることに気づくこともあれば、本人が気づかないレベル(すなわち潜在意識のレベル)のため、かすめたことに気づかないかもしれません。

不快な言葉は不快な言葉でしかありません。

それはマイナスの治療効果につながりかねます。

だから、がんという言葉を撲滅して、名前を一新したらどうかと思うのです。

医師の昇幹夫さんは、代わりにポンという表現を提案されました。

国立ポンセンター
大腸ポン
乳ポン

指し示すことは同じですが、メンタル面でマイナスの影響は和らぎます。
むしろ笑いが起きて、プラスの影響をもたらします。

がんという言葉を忘れて、すべてポンに置き換えてみるのはいかがでしょうか?

もし、がんという言葉が心に浮かんだら、「違う、違う、違う。ポンだったぁ!」そんな感じに考えてみましょう。

執筆医師:加藤隆佑


癌治療認定医
内科学会認定医
消化器病学会専門医・指導医
消化器内視鏡学会専門医
肝臓専門医・指導医
札幌禎心会病院がん化学療法センター長

(2021年9月までは、小樽協会病院消化器内科に所属)

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門としつつ、がん全般についてアドバイスをしています。

緑書房より「抗がん剤治療を受けるときに読む本」「大腸がんと告知されたときに読む本」「がんと向き合うために大切なこと」を出版。

加藤隆佑医師の論文

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