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食道や胃の通過障害があって、食べられない時の対処法

 2021/01/19 がんと食事  

こんにちは。山本洋平と申します。総合病院でがん治療を専門の1つにして診療をしています。

さっそく、本題に入りますね。

食道や胃のがんがあるために、食事が通らず液体状のものしか食べられない方がいらっしゃします。私の患者さんもそのような状態になってしまいました。

外来で、「毎日液体のものしかとれないから、なんとかならないか?形のあるものが食べたい」と言われました。

一般的には、ミキサーで粉々に砕いた状態で、食事を提供するのが一般的でしょう。しかし、食べる側としては、とても味気ないです。

私は、そのようなときには、アイートを紹介しています。

見た目は普通の食事と同じ形です。口の中に入ると、舌だけで細かく分解されて、食事の通過障害があっても食べられるように設計されているのです。

もちろん味も見た目通りで、美味しく食べられます。

ホームページには以下のような記載があります。

「見た目や味は普通の食事」なのに、「舌でくずせる程のやわらかさ」を実現した「かむ力が弱くなった方向けの食事」です。

口から食べるということは人間本来の栄養補給方法であり、最も生理的で生活意欲やQOL(生活の質)の向上に寄与すると言われています。しかし、咀嚼力の低下やお身体の状態など、何らかの問題を抱えている場合、食材を刻んだりミキサーにかけたりする調理方法で提供されていることが多く、見た目に食欲が沸かない、量が摂れず栄養不足の心配など、食事の満足感を十分に得られないケースが少なくありません。

もっと食事の時間が楽しめるように、もっと食事がおいしいと感じられるように、そして、もっと生きたいという意欲がわくようになっていただくために、どうすればよいのか…。

私たちは「見た目や味は普通の食事」なのに「ミキサー食並みのやわらかさ」の食事を目指しました。

引用:https://www.ieat.jp/about/developer/

見た目は、全く普通の食事で、ミキサー食並のやわらかさです。

 

 

 

 

 

 

 

わたしも試食したことがありますが、とてもおいしかったです。

こちらから注文できますよ。

執筆医師:山本洋平
札幌禎心会病院の消化器内科医師

(2021年9月までは、小樽協会病院消化器内科に所属)

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門と同時に、呼吸器領域の治療にも知識が豊富です。

消化器病学会専門医、総合内科専門医、日本肝臓学会 肝臓専門医、消化器内視鏡学会所属

山本洋平医師の関わる論文

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