どこの病院で手術を受けたら良いか悩まれていませんか?
もし、悩まれたならば、手術数の多い病院で治療を受けるとよいです。
名医を探す必要はありません。手術数の多い病院を探すとよいです。
手術はチームプレイだからです。
手術前、手術後には、看護士のサポートも重要な役目を果たします。
万が一、トラブルが発生したときも、その手術後の管理になれている看護師であれば、術後のトラブルを早期に発見して医師に連絡して、すぐに対応してもらえます。
手術だけ手術数の多い病院でうけて、その後の治療は地元の病院で受けるというのもよいでしょう。
2020年における手術数トップ10
1、がん研有明病院
2、慶應義塾大学病院
3、武蔵野赤十字病院
4、札幌医科大学病院
5、大阪医科大学病院
5、九州大学病院
8、大阪市立大学病院
10、大阪国際がんセンター
参考資料:手術数でわかるいい病院2021年版
2019年における手術数トップ10
1、がん研有明病院
2、札幌医科大学病院
3、武蔵野赤十字病院
5、慶應義塾大学病院
6、大阪医科大学病院
7、九州大学病院
8、大阪市立大学病院
9、名古屋大学病院
10、熊本大学病院
参考資料:手術数でわかるいい病院2020年版
子宮頸がんの手術を受けるときの注意事項
1、子宮頸がんのステージによっては、放射線治療+抗がん剤治療で、手術と同じ治療成績になります。
子宮頸がんの手術を提案された場合は、放射線治療科にセカンドオピニオンを受ける価値は高いです。
ちなみに、近年は子宮頸がんの手術より、放射線治療を選ぶ方は、以前より増えています。
2、将来妊娠を希望するのに、子宮を全摘すると言われた場合
条件によっては、子宮を温存することができます。そのような治療の実績があるところにセカンドオピニオンを受けましょう。
例)がん研有明病院、九州大学病院、慶應義塾大学、日本大学板橋病院
子宮頸がんの腹腔鏡手術をうけるときの注意事項
最近になり、開腹の手術よりも治療成績が落ちるという報告がでました。
その点に関して、産婦人科学会より以下のような声明がでています。
2018年4月の診療報酬改定で、子宮頸癌に対する腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術が新たに保険適用となりましたが、先般、米国を中心に13か国・33施設が参加し実施されていた、開腹手術と低侵襲手術(腹腔鏡下及びロボット支援下手術)による広汎子宮全摘出術の予後を検証するための大規模ランダム化比較試験(LACC試験)の結果がNew England Journal of Medicine誌(N Engl J Med. 2018;379:1895-1904)に掲載されました。
LACC試験の主な結果は、術中・術後合併症の頻度や術後QOLにおいて、開腹手術群と低侵襲手術群との間に差が認められなかったものの、低侵襲手術群の4.5年無病生存率・全生存率が、開腹手術群よりも劣っていた
低侵襲手術群において、領域(骨盤内)再発の割合が多かったというものでした。
なお、低侵襲手術群の予後が開腹手術群と比較して不良であった理由は明らかになっていませんが、LACC試験における手術手技や研究デザイン上の課題が指摘されていることから、本学会としては、LACC試験の結果をもって、全ての子宮頸癌に対する低侵襲手術群の有効性が完全に否定されたと結論づけることはできない、と考えています。
ついては、子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を実施する際に、手術の安全性を担保するという観点から、以下の点につき留意いただくようお願いいたします。
子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を実施する場合、患者にLACC試験の結果および自施設の実績を提示し、患者の治療選択権を尊重し、十分に話し合い、必要な理解・同意を得ること
日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡)と日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医の協力体制の下で、あるいは腹腔鏡手術手技に十分習熟した日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医が、子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を実施すること
子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を実施する場合、先進医療で認められていた適用疾患(IA2期・IB1期・IIA1期の子宮頸癌)の範囲を超えないこと
腫瘍細胞が腹腔内に曝露・散布されることがないように、腟管の切開や子宮の摘出方法に十分に留意すること
引用文献:日本産婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/modules/news_m/index.php?content_id=581
主治医より腹腔鏡手術の提案があったときには、その点についても主治医の考えをしっかり聞く必要があります。
手術数以外に参考にすべきものとは?
がん診療連携拠点病院ならば、がん別の五年生存率が公表されています。
その数値が、他の施設より劣っていないかを確認することも大事です。