1. TOP
  2. 副作用対策
  3. 抗がん剤治療中には、心臓や肺の副作用にも気をつけない!そして注意点を医師が解説

抗がん剤治療中には、心臓や肺の副作用にも気をつけない!そして注意点を医師が解説

 2021/01/16 副作用対策  

こんにちは。山本洋平と申します。小樽協会病院で、がん治療を専門の1つとして勤務しています。

さて、抗がん剤の中には、心臓や肺に影響を及ぼすものがあります。

例えば、乳がんでよく用いられるアドリアマイシンやハーセプチンによって、心不全が引き起こされることがあります。

特にアドリアマイシンは、いったん心機能が低下してしまうと、心機能は元に戻らないと言われています。

ハーセプチンという薬剤であれば、休薬したら、心機能は元に戻ります。

いづれにせよ、心臓の機能が低下してきた兆候がでたら、そのお薬をいったんやめないといけません。

具体的には、体重が急に増えてきたり、息切れをするようになったら、主治医に報告してください。

このような兆候は、心不全であることがあるからです。

また、シスプラチンという抗がん剤は、心房細動という不整脈を引き起こすことがあります。

キロサイド、タキソールという抗がん剤の場合は、脈が遅くなったりします。

それ以外にも、体の静脈に血栓(血の塊)ができやすくなる抗がん剤もあります。

具体的には、アバスチン、ネクサバール、スーテントという抗がん剤です。

もし血栓ができて、肺の血管がつまると、命に関わることがあります。

このような場合も、息切れ、胸痛という症状が出てることが多いです。心不全と似たような症状になることもあります。

いろんな難しい抗がん剤の名前が出て頭が混乱されたかもしれません。

本日お伝えしたかったことは、以下の1点につきます。

不整脈、息切れ、急な体重増加、胸痛といった症状がでれば、主治医にすぐに報告!

早期に対処をすることが、肺や心臓に生じる副作用により命を奪われないようにしてくれます。

参考文献:癌化学療法による心毒性

参考文献:ネクサバール適正使用ガイド

参考文献:アバスチン点滴静注用注100mg/4mL,400mg/16mL 添付文書情報.中外製薬.2016年05月改訂版(第17版)

関連記事

  • イリノテカンによる下痢・吐き気・脱毛への対処方法を医師が解説

  • 抗がん剤による口内炎を予防する方法を医師が解説

  • 抗がん剤によって、酔ってしまうという副作用を医師が解説

  • リムパーザ(オラパリブ)の効果と、吐き気という副作用を取り除く方法を医師が解説

  • オキサリプラチンによる、しびれを解決する方法

  • アブラキサンによる筋肉痛の対処法