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抗がん剤による血管痛の対処法を医師が解説

 2021/01/16 副作用対策  

こんにちは。山本洋平と申します。小樽協会病院でがん治療を専門の一つとして勤務しています。

今日は、抗がん剤治療を点滴で受ける際に、血管痛を感じることがあるときの対処法についてお話したいと思います。

血管痛が生じる理由

血管痛が、なぜ痛みが起きるかについて説明します。

1、薬が酸性もしくはアルカリ性に傾きすぎているという原因

2、薬の浸透圧が高いという原因

3、薬自体に、刺激があり、血管の細胞にダメージを与えるという原因

以上の原因が考えられます。

主に、ファフモルビシン、ジェムザール、ダカルバジン、ナベルビン、エルプラット、アドリアシンという抗がん剤で起きます。

なるべく、太い血管に点滴をする、毎回点滴をするための血管をかえるといった工夫をしてますが、それだけでは、防ぎきれません。

点滴をしている部分を温めるという方法も有効です。

温めることによって、血管が拡張し、薬が血管の細胞に接触する程度がへり、血管痛が減るのです。

ちなみに、ファルモルビシンの場合は、点滴終了後は、3日程度、アイスノンなどで、点滴した部分を冷やすとよいです。

これらの工夫をしても、どうしても、対処できない血管痛は場合は、ポートというものを皮下にうめ込んで、抗がん剤を投与していくことになります。

以下のようなものを体に埋め込むことです。

画像引用:メディコン化学療法サポートより画像を引用

詳しくは、こちらのサイトをお読みください。

執筆医師:山本洋平
札幌禎心会病院の消化器内科医師

(2021年9月までは、小樽協会病院消化器内科に所属)

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門と同時に、呼吸器領域の治療にも知識が豊富です。

消化器病学会専門医、総合内科専門医、日本肝臓学会 肝臓専門医、消化器内視鏡学会所属

山本洋平医師の関わる論文

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